「インターネットとは何か (6)神の来臨を嘆くもの」
インターネットは、「空間的・時間的な差」を無くし、
言語に対して、物質がさらに劣ったものとされていきます。
商業を含めたこの世の秩序は、「物質」によって成り立ちます。
「商品」には数に限りがあるから貨幣を媒介にやりとりされますが、
言語は、複製しても減らない「無限・共有」の世界です。
これによって、この世の秩序(山や谷)は平らにされます。
>荒野に呼ばわる者の声がする。
>「主の道を整えよ。荒地で、私たちの神のために、大路を平らにせよ。
>
>すべての谷は埋め立てられ、すべての山や丘は低くなる。
>盛り上がった地は平地に、険しい地は平野となる。
>
>このようにして、主の栄光が現わされると、すべての者が共にこれを見る。
>主の口が語られたからだ。」
> (イザヤ書)
これらは、「この世」のものどもを嘆かせるものです。
独占的に所有される物品は低価格化し、
新商品は出ず、貨幣を軸にした秩序は維持できず、
「カネで人を買う」ことはできなくなるのです。
>また、地の商人たちも彼女(大淫婦バビロン)のために泣き悲しむ。
>もはや、彼らの商品を買う者が、ひとりもないからである。
> (ヨハネ黙示録)
世界的に進行中の「デフレ化」というのは、このことを指します。
「商業」はその利益の源泉である「差」を失うわけですが、
これは「商業」には限りません。
「差」というのは、言語にあっては、真理との「差」のことであり、
これは「嘘」、「誤魔化し」のことです。
クラウドによって、
物品による「この世の差」も、言語による「差」(嘘、誤魔化し)
も成り立たないのです。(偶像の崩壊)
ネット通販では万引きができないように、
嘘や誤魔化しは成立しなくなります。
クラウドにあっては、嘘は暴かれます。
あらゆる世の穢れたものどもは、キリストの来臨を悲しみながら迎えるのです。
>すると、地上のあらゆる種族は、悲しみながら、
>人の子(キリスト)が大能と輝かしい栄光を帯びて
>天の雲を伴って来るのを見るのです。
> (マタイによる福音書)