「死と復活 （８）保たれる人格」

復活は、「睡眠」や「代謝」などと同じ型になっています。

あるいは、「机が壊れても部屋の主がまた新しい机を設置する」

というのも復活の型になっています。

そのときに、

「復活前の人間は、復活後の人間と同じと言えるのか」

ということが問題になります。

同じ型の例で言えば、

「眠る前の人間と、目覚めた後の人間は同じと言えるのか」、

「代謝する前の肉と、代謝後の肉は同じと言えるのか」、

「取り替える前の机と、取り替えた後の机は同じと言えるのか」、

ということになります。

ここで重要なことは、すべては論理的・有機的に存在しているということです。

例えば、部屋にある机は、理由があってそこに存在し、

それは「使用者の目的」や「他の家具との関係」によって、

論理的・有機的に決まっているということです。

同様に、唇には唇の肉が、手には手の肉があるのは、

体全体が論理的・有機的に存在しているからであり、

唇が足の裏ではなく顔にあるのは、それが論理的・有機的だからです。

すべての体の部位は論理的・有機的に存在しているのです。

人間の存在もそのようであり、

論理的・有機的に定まった文脈の中で生きているので、

「眠る前」と「起きた後」は同じ人間として一貫しているのです。

これはあらゆる存在がこのようであり、

例えば、「原子・分子の位置関係」、「生態系」、「都市の位置関係」など、

すべて論理的・有機的に定まっていると言えます。

東京、名古屋、大阪のような都市がある場合は、

それらは「適切な距離、適切な性質を保って存在している」と言えます。

そこには論理性・有機性があります。

これと同様に、人間の存在も論理的・有機的なものであって、

すなわち「神にとっての何か」によって定められています。

部屋の主が壊れた机を交換したときに「机が新しくなった」と言うわけですが、

これは「机」の存在は一貫していることを示します。

机は部屋の主によって、論理的・有機的に決められているのです。

人間の存在（人格）も論理的・有機的に決められたものであり、

すなわち、「神にとって何か」ということで決められたものであり、

部屋の主が机を再び「新たに再生」するように、

主なる神によって「新たに再生」させられます。

すなわち、人間はその人格を保ったまま、

神によって復活させられ生かされるのです。

#死と復活