第1部 第五章 (3)十字の位置の属性
図3 「職業」における十字
図1 「自然」における十字
図4 「諸事象」における十字
「自然」における十字
「自然」における属性は図1の上のようになります。
さらに、十字の四隅の間は、
・「原子」と「水」の間 … 「雨」 (十字・左上)
・「水」 と「土」の間 … 「川」 (十字・左下)
・「土」 と「火」の間 … 「山」 (十字・右下)
・「火」 と「雲」の間 … 「雷」 (十字・右上)
となります。(図1・下)
このように、ものごとの性質は、
「十字における位置」で決まっています。
この「自然」以外に、以下、
「身体」、「職業」、「諸事象」について同様に見ていきます。
図17 諸十字と歴史
図2 「身体」における十字
図16 諸十字の性質
諸十字まとめ
図5は、以上の、
「自然」、「身体」、「職業」、「概念」
における十字の各要素をまとめたものです。
同じ位置にある要素は、同じ性質を有しています。
また、図6は図5に矢印を加えただけの図ですが、
これで、時間を伴った「歴史」が示されることになります。
図7~図15で、それぞれの要素の性質について見ていきます。
「粒子、右脳、自然、素人」
「素」、「原子」、に対応する位置です。
単体的に存在している状態に対応します。
素朴で無垢な状態であり、
「裸」、「嬰児」に対応する位置です。
世界史ではエデンのときに対応します。
(原子すなわちアトムと、アダム。)
図5 諸十字まとめ
「身体」における十字
「身体」における属性は図1の上のようになります。
(右脳は左側の身体を司り、左脳は右側の身体を司るので、
右脳と左脳は図のような配置になります。)
さらに、十字の四隅の間は、
・「右脳」と「左手」の間 … 「左胸」 (十字・左上)
・「左手」と「足」 の間 … 「胃腸」 (十字・左下)
・「足」 と「右手」の間 … 「肝腎」 (十字・右下)
・「右手」と「左脳」の間 … 「右胸」 (十字・右上)
となります。(図2・下)
「胃腸」は身体のやや左寄り、「肝臓」はやや右寄りにあります。
「諸事象」における十字
「諸事象」における属性は図1の上のようになります。
さらに、十字の四隅の間は、
・「自然」と「身体」の間 … 「心理」 (十字・左上)
・「身体」と「政治」の間 … 「歴史」 (十字・左下)
・「政治」と「経済」の間 … 「文学」 (十字・右下)
・「経済」と「自由」の間 … 「哲学」 (十字・右上)
十字の四隅の間にある、「心理」、「歴史」、「文学」、「哲学」は、
広義の意味における「文学的なもの」となります。
さらに、この4つの中の「文学」は、狭義の文学、
すなわち、典型的には小説のような物語を指します。
この狭義の「文学」は、登場人物の関係・状況といった「政治性」と、
「小さなモデルで結論に至る」(決済)という「経済性」の間にあります。
また、「哲学」は学問一般を含み、
「最小による説明」という「経済性」と、(「法則」、「定理」など)
真理に関わる「自由性」の間にあります。(「真理は自由にする」)
「職業」における十字
「職業」における属性は図1の上のようになります。
さらに、十字の四隅の間は、
・「素人」と「農民」の間 … 「楽人」 (十字・左上)
・「農民」と「役人」の間 … 「軍人」 (十字・左下)
・「役人」と「商人」の間 … 「首長」 (十字・右下)
・「商人」と「祭司」の間 … 「学者」 (十字・右上)
となります。(図1・下)
「楽人」は、狭くは音楽に関わる者ですが、「楽しむ者」の全般を示し、
「素人(アマチュア)」と、
「農民(身体)」の間となります。
「首長」はあらゆる組織の長を示し、(経営者)
組織管理をする「役人」と、
結論・結果(決済)を出す「商人」の間となります。
また、「学者」は、
「最小による説明」という「経済性」と、(「法則」、「定理」など)
真理に関わる「祭司性」の間にあります。
「雲、左脳、自由、祭司」
「雲」は「天」に対応し、
微細な粒が統一された全体となることに対応する位置です。
「左脳」、「自由」、「祭司」は、
論理によって自由にされた状態に対応します。
世界史においては、
雲(ネット・クラウド)における新天新地の状態に対応し、
単独の粒(アトム、アダム)が、
雲において「統一された全体」に至ることに対応します。
「雨、左胸、心理、楽人」
「雨」(天からの降り注ぎ)にあたり、
音楽的な楽しみの感情や、
悲しみによる涙に対応する位置です。(楽人、心理)
信仰、恋慕といった、
霊の降り注ぎに対応します。(音楽、心理、雨)
世界史では、エノクやノアの信仰のときあり、
「悔いて、心を痛めた」神による大洪水に対応します。(雨)
「水、左手、身体、農民」
「水」、「左手」、「農業」など、
「身体」(包み込まれる)に対応する位置です。
「衣食住」といった生活に関わることに対応します。
世界史では、アブラハムのときで、
「人類の水の洗礼」(水、包まれる)のときであり、
それが裂かれて芽を出すときです。
神との契約のときに「眠るアブラハム」や、
そのときに「裂かれる生贄」は、
「横」の性質を示します。
「土、足、政治、役人」
「土」、「足」、「政治」、「役人」と、
「立つ基盤」、「固定された足場」に対応する位置です。
政治性を示し、法や道路などの公共的な基盤を示します。
世界史では、キリスト(基督、基盤)が、
十字架にかけられ、基盤を築くと同時に、
原罪によって汚れた「足」を洗い清めるときです。
また、法(ローマ法)や道路(ローマの道)などの
公共物に優位があった「政治的帝国」の古代ローマの時代
に対応します。
「川、胃腸、歴史、軍人」
「川」、「胃腸」、「歴史」というように、
脈々と流れる連続性をもって、消化・吸収されつつ、
進行することに対応する位置です。
「軍人」は「王族」、「民族の長」を示し、(世襲、川)
討伐と征服は「消化・吸収」に対応します。(胃腸)
世界史では、
軍人であり王であるダビデを含むユダヤ民族の時代であり、
イエスを準備する間の「歴史の時代」に対応します。
また、イスラエル王国含む様々な帝国、
最終的にはローマ帝国が、軍人を中心として、
消化・吸収のように討伐・征服によって統合していく時代です。
「山、肝腎、文学、首長」
「山」は「秩序」、「全体性」を示し、
「全体のとりなし」(天から雨を受けて、全体に流す)
をに対応する位置です。
「首長」、「主人公」による、
「とりなしと拡散・展開(山の裾野へ)」に対応します。
肝腎は、全体を調整し、有害物を解毒します。
(全体をとりなし、悪を排除する。組織体の調整。)
世界史では、教会を含む「組織の時代」、
また、福音を含む理念・技術の「拡散の時代」
に対応してます。
「火、右手、経済、商人」
「右手」は「技術」に対応し、
「経済、商人」という「効率・交換」に対応する位置です。
また、「火」は「貨幣による縦秩序(資本主義)」に対応し、
「鋭さ」、「浸透」を示します。
世の終わりにおける「渇き」と「精錬」と、(火)
再臨のイエスによる携挙(つかみ挙げる、右手、「縦」)
のときに対応します。
世界史では、
「資本の蓄積」、「バブル」、「バベルの塔」に対応し、
資本主義とその末期に対応します。
「雷、右胸、哲学、学者」
「哲学」、「学者」は論理に対応し、
「右胸」は意思(必然的な実現)に対応する位置です。
「雷」は真理を明らかにして世界を照らし、
また悪には火の裁きを加えることに対応します。
(雷はゼウスなど父権的な神の属性です。「神鳴り」。)
世界史では、すべてが明らかにされて
神の統治が完成する千年王国の完成に対応します。
また「天から火が降り(雷)」(ヨハネの黙示録)という、
最後の審判のときに対応します。
図7 諸十字まとめ 1
図8 諸十字まとめ 2
図9 諸十字まとめ 3
図10 諸十字まとめ 4
図11 諸十字まとめ 5
図12 諸十字まとめ 6
図13 諸十字まとめ 7
図14 諸十字まとめ 8
図15 諸十字まとめ 9
図6 諸十字・歴史
諸十字の性質
図16は各要素に属性の説明を加えて
まとめたものです。
諸十字と歴史
図17は、図16に、
矢印をだけを加えたもので、
これで、「歴史の過程」となります。
このように、
「位置」に矢印を加えることで、
時間を伴った「歴史」が示されます。